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循環社会推進協議会へのお誘い

― 化石燃料枯渇を視野にいれた燃料耕作エネルギー社会 ―

顧問 小濱 泰昭 (東北大学名誉教授)

食糧危機とエネルギー危機の瀬戸際に人類は立たされています。お先真っ暗な状況の中、私たちは何とかして冷静に分析&判断を下し、この難関を突破する必要があります。地球上に生命を受けて生存している人類(ホモサピエンス)、どう頑張っても以下の4つの一次エネルギーの中から選び出すしかありません。

1. 太陽エネルギー(生命の源、光&熱エネルギーとして利用可能)
2. バイオ燃料
(特に植物などの生き物依存、絶対量不足。食料ともバッティングする)
3. 自然エネルギー(太陽エネルギー派生、低密度、気まま、偏在)
4. 地熱エネルギー(低温度、偏在、腐食性)

“2,3”は何れも太陽派生エネルギーであり、わが国内に限定した場合、効率の悪さや密度の低さ、そして不確実性などの点で国を支える量になりえません。又“4”も同様で、400℃超(蒸気タービン駆動で30%効率)の熱を取り出せなければ経済性が成立しない。

結局のところ、技術的合理性、並びに生存環境親和性を考えて消去法を適用すると“1”のみが残ります。科学技術的原理原則です。これも国内に限定した場合は量的にも質的にも間に合いません。しかし、これ以外に依存しようとしても“無い袖は振れない”ことは火を見るよりも明らかです。

太陽エネルギーは砂漠地帯に豊富に降り注いでいます。晴天が続き、雨が降らないから砂漠になるのは当然です。アメリカや中国は既に国内の砂漠太陽熱発電で電力を作る事を検討し、UE諸国はサハラ砂漠で太陽熱(蒸気タービン駆動)発電により電力を作り、地中海海底ケーブルで送電を検討しています。EU(特にドイツ)はサハラ砂漠の太陽熱発電が可能だから脱原発を推進することができる現実が有ります。だいぶ前からデザーテック財団を設立、EU全体でのエネルギー自給計画を推進中です。

それでは砂漠から6000㎞もの遠方に位置する日本はどうするのか?海底ケーブルでの送電は現時点で技術的にも効率的(電圧ドロップが多すぎる)にも不可能と言わざるを得ません。砂漠地帯から送電以外の方法を考えるしかないのです。それはマグネシウムという金属に太陽エネルギーを封じ込めて運搬する方法があります。即ち、太陽熱により酸化マグネシウムを還元し、国内でマグネシウム燃料電池から電力を取り出す方法で、私たちは「Mg・Soleil」プロジェクトを立ち上げて活動を開始しております。本構想は

  • ①マグネシウムを太陽エネルギーから作り出す技術
  • ②マグネシウムから電気エネルギーを取り出す技術

の二つから成り立っております。本構想で、①は川上技術、②は川下技術です。いずれも複数の企業が鋭意努力してビジネス展開を目指しております。②に関しましては、重量当たりのエネルギー密度はLi二次電池の5倍を超える優れた性能を示し、エネルギー効率的に極めて魅力的なエネルギー運搬材料です。

本構想の具体的内容を図1に示しましたが、砂漠で精錬したマグネシウムを難燃&燃料電池材料化、国内へと船舶で運搬、マグネシウム燃料電池として電力を取り出し利用する。マグネシウム循環型社会では、エネルギー活動の結果、酸化マグネシウムが各消費単位で膨大に排出されます。この使用済みの酸化マグネシウムは船舶の復路便で送り返し、再び太陽炉で精錬します。要するにマグネシウムは砂漠太陽エネルギーのキャリアー物質となります。

私たちは、持続可能・クリーンな未来社会構築を目指して“Mg・Soleil”構想を推進中であり、是非賛同頂き、協議会に参加頂き共に子孫への“福音”を伝えたいと思い、お誘いする次第です。

2016.10

図1.エネルギー的に持続可能な未来社会“Arcadia”

お問い合わせ及び連絡先

事務局長 熊谷枝折 携帯:090-3752-0002

s-kumagai@soleil-energy.jp

東北大学 先端技術開発センター 022-217-3884 (TEL/Fax)

阪間 寛(藤倉ゴム工業株式会社) 048-794-2220 (新燃料技術グループ)

渡邉 公典(不二ライトメタル(株))0968-78-2116 (開発営業部)

〒980-0812 仙台市青葉区片平二丁目1-1 022-217-3884(TEL/FAX)